Text Size : A A A
Img_9a48405803d834b13e8666cef11fdab5
未曾有の台風が来るということで、1日休みにしていたものの
大したこと無くただ雨が降ったり止んだりしただけだった。
久しぶりにオフになったので町を少し歩くことにした。
まだ手にしていない芸術祭のガイドブックを立ち読みしたかったからだ。
この旅では何度も雨に打たれているので少々の雨は無いものと一緒。
傘もささず、本と文具が売っている店をただ目指して歩いた。
エアコンの効いた店内で、パラパラとページをめくる。
それでもなんだか魂はここに無いような変な感じがしている。
ふと思い出して、A4サイズが入る封筒を買う。
向かいの、老夫婦が営んでいる靴屋に入りたくなる。
じいさんの趣味で、今まで旅行した先で採取した数々の石が
商品の靴に混ざって所狭しと陳列されているからだ。
それがまた見たくなったが、ちょうど雨が強くなってきたので帰ることにする。
町の真ん中あたりに異様な雰囲気の「菊水」という蕎麦屋がある。
建築は傾き、お客さんがいるのか不思議ですらある。でも営業している。
去年も気になったがついに入れなかった。
帰り際、少し開いた入り口の奥で店主と思わしき人が座ってギターを弾いていた。
とてもとても悲しいメロディーの曲だった。
30mほど離れても少し聞こえていて、何度も振り返った。